広告・デザイン制作の現場では、4K動画素材やRAW画像、高解像度のグラフィックデータが日常的に飛び交います。1案件で数百GBのデータが発生することも珍しくなく、「どこに保存するか」「どうクライアントへ届けるか」は制作会社の現場担当者が毎案件頭を抱える問題です。
制作現場が抱えるファイル管理の現実
4K ProRes RAWの動画は1分あたり約6GBになります。30秒のCM素材でも、複数テイクを撮れば軽く100GBを超えます。グラフィックデザインでも、印刷用の高解像度PSDや入稿データ、フォントを含むパッケージフォルダは数GB単位が当たり前です。
この規模のデータを「とりあえずHDD」で管理していると、いくつかの問題にぶつかります。
- ローカルHDDの故障によるデータ消失
- 担当者の端末でしかデータにアクセスできない
- リモートワーク時のファイル受け渡しが煩雑になる
- クライアントへの納品にメール添付やUSBを使い続けている
最後の点はセキュリティとコンプライアンスの両面でリスクが大きく、実際にインシデントになった後で慌てて対応する会社が後を絶ちません。
PPAP廃止後の納品をどうするか
内閣府をはじめ、多くの大企業や官公庁がPPAP(パスワード付きZIPとパスワードを別メールで送る方法)を廃止・禁止しました。広告主(クライアント)がPPAPを受け付けなくなったとき、制作会社は別の手段を用意しなければなりません。
よく使われる代替手段を整理すると、それぞれ問題点があります。
| 方法 | 問題点 |
|---|---|
| 無料転送サービス | 保存期限が短い。容量制限がある |
| Google Drive / Dropbox の共有リンク | 無制限に閲覧・ダウンロードできる設定になりやすい |
| FTP | 暗号化されない経路が残るリスクがある |
| USB・外付けHDD郵送 | 紛失・遅延リスク。追跡が難しい |
クライアント納品に使うクラウドストレージには、最低限これだけの機能が必要です。
- パスワード保護:リンクを知っていれば誰でも開けるのではなく、パスワードを設定できる
- ダウンロード回数制限:指定回数を超えたらリンクが無効になる
- 有効期限設定:納品から一定期間後にアクセス不能にする
- ファイル暗号化:保存時の暗号化でサーバー側の漏洩リスクを減らす
HStorageはこれらの機能をすべて備えています。リンク発行時にパスワードとダウンロード回数・有効期限をセットで設定できるため、「送りっぱなし」のリスクを防げます。

制作ワークフローへの組み込み方
クラウドストレージを「納品だけに使うツール」にしてしまうと、その価値は半分以下です。撮影・制作から入稿・納品まで、一連のワークフローに組み込むことで初めてコスト削減と品質向上につながります。
撮影素材の即時バックアップ
HStorageはWebDAVとSFTPに対応しています。撮影現場でカメラのデータをPCに取り込みながら、WebDAV経由でクラウドへ自動バックアップする設定を入れておけば、HDDが壊れてもデータは守られます。
Windows、Mac、Linuxのいずれでもネットワークドライブとしてマウントできるため、専用のバックアップソフトは不要です。
プロジェクト別フォルダ管理
クライアント名 → 案件名 → 素材種別という階層でフォルダを作り、プロジェクトごとにアクセス権を分けます。HStorageのフォルダ共有機能を使えば、外注カメラマンや声優事務所など社外のスタッフにも必要なフォルダだけを共有できます。
社内の正社員はすべてのフォルダへのアクセス権を持ち、外注スタッフは該当案件のフォルダのみ。権限設定は案件終了後に解除することで、情報漏洩のリスクを最小化できます。
修正データのバージョン管理
「最終版.psd」「最終版_修正2.psd」「最終版_本当の最終.psd」というファイル名を使ったことがある人は多いはずです。クラウドストレージのバージョン管理機能があれば、ファイル名を変えずに過去の版を保持できます。
クライアントから「やっぱり前の案に戻してほしい」と言われたとき、過去のバージョンをすぐに呼び出せます。ファイルをたどり直す手間がなくなる分、対応スピードで差がつきます。
クライアントへの納品
完成データをHStorageにアップロードし、共有リンクを発行します。パスワードと有効期限を設定したうえでリンクをメールで送るだけです。クライアント側はアカウント登録不要でダウンロードできます。
ダウンロード完了後はリンクを無効化する設定にしておけば、担当者が変わっても古いデータへのアクセスが続く心配がありません。
容量とコストの現実的な計算
広告制作会社で1か月に扱うデータ量を概算します。
- CM撮影素材(4K):100〜500GB/案件
- グラフィック制作データ:10〜50GB/案件
- 月3〜5案件を並行する中規模事務所:1TB前後/月
この規模だと、個人向けの安価なクラウドストレージは容量不足になります。HStorageのチームプランは用途に応じてストレージ容量を選択でき、100GBを超えるファイルも1ファイル単位でアップロード可能です。

セキュリティ要件を満たすために確認すること
クライアントが大企業や官公庁の場合、情報セキュリティに関する要件を課されることがあります。事前に確認しておきたい項目を挙げます。
ストレージ側の確認項目
- サーバーの設置場所(国内か海外か)
- 転送時と保存時の暗号化の有無
- アクセスログの取得・保存
- 二段階認証の対応
運用側の確認項目
- 退職者・外注終了時のアクセス権剥奪の手順
- 定期的なパスワード変更ルール
- プロジェクト終了後のデータ削除方針
HStorageは国内サーバーへの対応や、アクセスログのエクスポート機能を備えており、セキュリティ監査への対応を制作会社と発注元の双方で確認できます。
クラウドストレージを選ぶ前に押さえる三点
広告・デザイン制作会社がクラウドストレージを選ぶとき、「容量が大きければいい」では足りません。PPAP廃止後のクライアント納品に対応したセキュア共有機能、制作ワークフローへのWebDAV/SFTP統合、プロジェクト単位の権限管理。この三点を備えたストレージが制作現場の要件を満たします。
HStorageのセキュアリンク機能はアカウント作成後すぐに使えます。まず無料プランで試して、納品フローへの組み込みを確認してみてください。詳細は https://hstorage.io から。